「舞踊学」 難しい。。。。

先日、日芸の図書館で、本を借りました。舞踊教育研究会が編集した「舞踊学講義」。私は、バレエ中心に考えていたのだけれど、バレエを含め、舞踊にはたくさんの種類がある。バレエとか、それを崩した(否定したもの)モダンダンスとか、すべての装飾を取り去って、自己の内面世界と対応する動きを追求した、グラハムテクニックや、アフリカ黒人から端を発し、ダンスと音楽がアメリカのショーの要素と融合して今日まで発展してきた、ジャズダンスやまで、外来の舞踊を見てみても、様々ある。わたしがここで注目したいのが、これらの舞踊が、身体の動きとどのように関わってくるのか、である。ダンサーは生物。と言うように、舞踊は生きている身体を扱うという事、それを素材として成立する芸術である。他の芸術でも、人間の感覚が世界と関わって、自己を提示するという意味において身体が関与している事はあるが、生身の身体そのものが素材となるという点で、舞踊における身体は特殊な意味を展開していくのだという。身体とその多様な動きが意味を浮かび上がらせ、観ている人に訴えかけるのである。ここでは、毎日の生活の中では歩き、走り、ものを運び、食べて寝る、などなかば無意識的、習慣的に世界と交信を交わしている身体が、なぜ舞踊という芸術を生み出したのか。という疑問にも迫っている。舞踊における身体からみてみると、踊り手の身体は、ある精神活動と結びついて、日常の身体とは異なった変化をとげているのである。踊り手が自己の内面に生起した感情、情緒を直接身体を通して外在化することにより、その可視的な運動によって観客に訴え、観客はその運動を視覚的に受け入れる事によって、踊り手の内面をとらえる。ここに、日常とは異なった世界が展開される。舞踊の直接的自己表現説といわれるこの一連の過程は、大方の舞踊学者にもよって唱えられてきたようだ。このような考え方をたの芸術に置きかえてみることもできる。(絵画→キャンパス、絵具  音楽家→楽器  彫刻家→石、木、銅  これらによって自己表現する)舞踊家→身体 これは、常にゆきとどいた調律すなわち訓練がいきとどいていなければならない。しかし、ここで、よく考えなければならないのが、人間の身体は決してピアノや絵の具のように無機質で、石材や銅のように可塑的物質ではなく、表現者が自由自在に操作できるようなものではないということである。身体とは常に生の営みの中で変化しているものであり、ピアノや絵具のようにいつ誰が操作をしても同じ現象を現すものだはない。身体は、踊り手にとって単なる客観的物質ではなく、表現媒体でありながら表現者自身なのだ。さて、このように身体の動きと舞踊の関係をあらわしてきたが、ここで私が注目している身体はどううごいているのかに注目してみたい。続く。。





クラシックバレエを教えていくために」
メンタル面;アダージオ→普通の練習方法ではないパをつくっていく。バレエは普通腕の位置もきちんと決まっている。それだけではなく、女性だったら手で波のようなかたちを作ってみたり、一小節の中に一つだけではなくて、色々な動きを入れる。腕を一つ動かす事によって、首が自然に動く。手は洋風に、足は日本風に動かすこともできる。いろいろな要素をいれる。プリエ、タンジュ、フラッぺなどでも同じ。又、日本ではバレエ学校がない。誰もバレエ学校を出ていないし、留学したとしても遅すぎる事が多い。これらには、生まれて育った環境が大きく関わってくるからだ。様々なところで受けた人たちがバレエ団として集まってくる。キャラクターダンスもやってきていない。だから、心の勉強というか、内面から出てくる事を教わっていないのが現状だ。だから、内面から、気持ちから入っているような動きを創っていけるようにする。

フィジカル面;「例」バレリーナダンサー)が立っている状態と普通の何もしていない人が立っている(無意識)のではまったく違う。→一般的な言葉では説明しにくい。言葉で表すなら、きりっとしている、びしっとしている。背中がシャンと伸びている。高貴な感じ。→これらを解剖学的に、身体の構造を見ながら説明することは、できる。背中が伸びている、とみられるのは、普通の人がs字状の脊柱をしているのに対し、バレリーナの背中は、このs字カーブを最大限に直線的に保つため、背筋や腹筋などかなりの筋肉を動員して働かせている。実験の結果からも、アン・バーやアン・オーといったポジションをとるだけで、反射的に筋肉が収縮するように訓練されている。そしてこの反射的な収縮は、腕や肩の位置と密接な関係があり、古典舞踊においてポールドブラが非常に重要とされているのは、単にそのコスメティックな美しさを追い求めているだけでなく、それが身体の緊張を引き起こす重要な引き金として働くからだと考えられている。「バレエダンサーの体とトラブル」(蘆田ひろみ)より。また、足を外に開く。という事について、1、股関節2、膝関節3、足関節。これらを自然な形で無理なく動かす方法がある。バレエで言う開くとは、2,3を開くのではなく、1、股関節を開くことが重要とされている。これひは、周りに無駄な筋肉があると、股関節から開くのは難しくなってくる。だから、小さい頃から正しい筋肉の動かし方が必要となってくるのだ。腰からお尻辺りにある大転子、これを下に向ける事によって、足は自然と開いた使い方になる。又、土踏まずを上げる事によって、膝は自然と外を向く事がわかる。バレエの動きとはすべて、足を開いて使う動きしかはいっていない。これをいかに丁寧に、きちんとかたちを守って動かすかによって、しなやかで美しいかたちをとることができる。そして、開いているからこそ、足は上がる。アン・ドゥオールを十分にして大転子を後方から下向きに回旋させて下肢を上げることが必要になる。だから、骨盤と大転子を結んでいる筋肉を最大限に収縮させて、アン・ドゥオールをまず十分におこなうと、脚は横にも180度上がるということになる。(ヤン・ヌイッツ先生の講習より)最後に、バレエで最も大切なプリエ。スポーツ選手がジャンプするときに使う太ももの筋肉を鍛えてしまうと、脚はものすごく太くなってしまう。陸上の選手とは違うから、外の筋肉を鍛えてしまっては、太く見える一方だ。逆に、脚の内側の筋肉はいくら鍛えても太くは感じさせないといわれている。だから、プリエで膝を曲げるときは、内側の筋肉を使わなければならない。伸びてくるときも同じ。これらをみてみて、プロのパレリーナ、そのほか様々な分野のスポーツ選手の足を見て、筋肉のつき方をみたいと思った。