授業は、午前に普通教育がおこなわれ、午後が舞踊に関するものである。第6課程を例にみてみると、舞踊はクラシックだけでなく、マイム、民族舞踊、音楽、などがある。時間数でいったら、クラシックが週に10時間半おこなわれ、後は週に1時間半となる。
ベッシー校長によって改革されたカリキュラムの特徴は、クラシックの技術的な訓練に偏らない幅広い舞踊教育をおこなっていること。低学年にはマイムと民族舞踊のレッスンがあり、高学年にはキャラクターとアダージオ(パ・ド・ドゥ)、それにモダンダンス、ジャズダンスのレッスンがある。ダンスのレッスン以外にも、音楽、解剖学、舞踊史、身体管理法などの授業が用意されている。単なる踊り手ではない真のアーティスト、新しい時代に通用する舞踊芸術家を育てようというはっきりとした意図がカリキュラムに現れている。
生徒たちは、毎年、学年の終わりに進級試験を受け、それによって進級か留年かあるいは退学かが決められる。また、最終学年の生徒はオペラ座バレエの入団試験を受けるが、入団できるのは毎年、男女数名ずつに過ぎない。
さて、オペラ座バレエ学校では、毎年公開デモンストレーションをおこなっているのに加えて、1977年以降は本格的な学校公演を実施し、生徒に観客の前で踊る貴重な機会を与えている。これらは、本来ならば生徒たちの公演のはずなのだが、プロの公演と比較しても遜色はなく、多くのバレエファンをあつめているそうだ。
日本でいう新国立ですね・・ただ日本の新国立は、オペラ座バレエ学校のように、早くから入学しないので、私の考えとしたら、小学生になったくらいから、このような教育を受けられる環境に入れたほうがよりよいアーティストを育てることができるのではないかと思います。